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監修:三村 麻子(あなたを忘れない株式会社 代表取締役)
ご葬儀やお通夜の場面で「どんな言葉をかけたらよいのだろう」「失礼な言い回しになっていないだろうか」とためらわれた経験は、多くの方にあるのではないでしょうか。
そのときに耳にすることが多いのが「忌み言葉(いみことば)」という単語です。お悔やみの場面では避けたほうがよいとされている言葉で、知らずに使ってしまうのではないかと不安が残ることもあります。
この記事では、忌み言葉の意味、代表的な例、言い換えの工夫、宗教ごとの違い、そして言葉に迷ったときの心構えまで、想送庵カノンの視点でやさしくご案内します。何より大切なのは、ご遺族を思いやる気持ちです。

忌み言葉とは、縁起が悪いと考えられたり、不幸が続くことを連想させたりするため、お葬式の場では避けた方がよいとされる言葉のことです。
昔からの慣習として大切にされてきたもので、その背景にはご遺族への配慮という意味が込められています。
近年では「絶対に言ってはいけない」と厳格に捉えるよりも、相手を思いやる気持ちを大切にしようという考え方が主流になっています。知識として知っておきつつも、形にとらわれすぎないことが、現代のお悔やみの作法といえるでしょう。
もともと忌み言葉の考え方は、古来の日本人がもつ「言葉には魂が宿る」という言霊(ことだま)信仰に由来するといわれています。発した言葉が現実を引き寄せると考えられてきた背景があり、その名残として、お悔やみの場では不幸を連想させる言葉を控える文化が今も続いています。背景を知ると、形式としてではなく心を込めて言葉を選ぶ意味が、自然と腑に落ちるのではないでしょうか。
普段はビジネスや日常の中で丁寧な表現として使われる重ね言葉も、お葬式の場では「不幸が繰り返される」ことを連想させるため、避けた方がよいとされています。
丁寧さは保ちつつ、重ねを避ける言い換えがあります。
不幸が続く印象を与える言葉も、お悔やみの場では控えた方がよいとされています。
生死を直接的に表す言葉は、場面によってはご遺族の心に強く響くことがあります。お悔やみの場では、やわらかな言い換えが一般的です。
やわらかな言葉に置き換えることは、ご遺族の心に少し余白を残すための工夫でもあります。「事実を伝える」ことよりも「心情に寄り添う」ことが優先される場面と考えていただくと、自然と表現の選び方が定まります。
お悔やみの言葉には、宗教ごとに馴染む表現と馴染まない表現があります。代表的な例をご紹介します。
参列予定の方のご宗派が分からない場合は、宗教を問わずに使える「心よりお悔やみ申し上げます」「ご愁傷さまでございます」が安心です。難しい言葉を無理に使う必要はありません。
宗教ごとの表現は、それぞれの世界観や死生観に根ざしたものです。仏教の「冥福」は冥途での幸福を祈る言葉、キリスト教の「天に召される」は神のもとへ還るという意味合いがあります。意味の背景までは分からなくても、相手のご宗派に寄り添う言葉を選ぼうとする姿勢そのものが、ご遺族にとってあたたかい支えになるとされています。
お悔やみの場では、長く言葉を尽くす必要はありません。ご遺族が本当に受け止めているのは、言葉の正確さではなく、故人さまを想う気持ちとご家族を気遣う気持ちです。
言葉に詰まってしまっても、目を合わせて深く頭を下げるだけでも、ご遺族には十分に気持ちが伝わります。「沈黙」も寄り添いの形のひとつです。
対面が難しい場合、メールや弔電、SNSでお悔やみを伝える場面もあります。基本のマナーは対面と同じですが、文字ならではの心配りも大切です。
弔電サービスには定型文が用意されていますので、迷ったときは無理にオリジナルにせず、定型の中からご家族との関係性に合った文面を選ばれるのも選択肢のひとつです。
お悔やみの言葉は、知識として知っておくと当日のご負担が少し軽くなります。ただ、何より大切なのは、故人さまとご家族を想う気持ちそのものです。
想送庵カノンは、東京都葛飾区で滞在型の安置施設を運営しています。ご家族・ご親族のお別れの時間、ご参列いただく方への声かけのご相談など、葬儀の場面で生まれる小さな疑問にもご一緒に考えてまいります。
ご家族のペースで、お別れの時間を一緒に整えていけたらと願っています。
ご葬儀やお通夜の場で、縁起が悪いとされたり、不幸が繰り返されることを連想させたりするために避けた方がよいとされる言葉のことです。「重ね重ね」「たびたび」など普段は丁寧な表現も含まれるため、知らずに口にされる方が多い言葉でもあります。
主に三つに分けられます。①重ね言葉(重ね重ね・たびたび・くれぐれもなど)、②繰り返しを連想する言葉(また・続く・引き続きなど)、③生死を直接表す言葉(死亡・死んだ・生きていた頃など)です。代わりに「本当に」「心より」「ご逝去」「ご生前」などの言葉に置き換えると自然に伝わります。
あります。たとえば「ご冥福をお祈りします」は仏教の考え方に基づく表現で、キリスト教では一般的に使われません。神道でも「冥福」を避ける場合があります。ご宗派が分からない場合は「心よりお悔やみ申し上げます」など、宗教を問わない言葉が安心です。
無理に言葉を飾る必要はありません。「心よりお悔やみ申し上げます」「大変でしたね、お身体を大切になさってください」など、短いひと言でも十分に想いは伝わります。沈黙そのものも、ご遺族にとっては寄り添ってもらえている時間として受け止められます。
お気持ちで発した言葉であれば、ご遺族はそれをよく理解しています。後から気づかれた場合でも、改まって謝る必要はありません。次の機会にひと言「あらためてお悔やみ申し上げます」とお伝えになることで、十分に丁寧な対応になります。
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あなたを忘れない株式会社
代表取締役 三村 麻子(みむら あさこ)
<想送庵カノン(滞在型安置施設)の運営>
故人と家族が「最後に過ごす時間を大切にする」セレモニーホール
<専門学校>
東京ホスピタリティ・アカデミー
葬祭ディレクター学科 講師
<供養コンシェルジュ>
供養コンシェルジュ協会 理事/講師
<看取りサポートのパイオニア>
高齢者を支える家族に
「疲れない介護」「家族が幸せになる看取りと葬送」を提案。
【看取りの水先案内人として幅広く活動】
家族に深く寄り添う相談スタイルで、
生前のご相談から、お見送りのあとのグリーフケアまで
多数の相談実績と活動歴を持つ終活の専門家。
2004年に葬儀式場の運営に携わって以来、
葬送の現場に立ち続けている。
2019年には、安置と面会に重きを置いた施設として
想送庵カノンを開設。
<サポート内容>
生前整理、介護、葬儀、供養、遺品整理、グリーフケア
<著書>
・初めて喪主になる人のための親を心から見送る葬儀ガイド
・親が死んだ5分後にあなたがしなければならないこと
・離れて暮らす親と上手に付き合うための本
・親には一人暮らしをさせなさい
・親の老後に寄り添うために知っておきたいこと
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