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監修:三村 麻子(あなたを忘れない株式会社 代表取締役)
葬儀・告別式の日は、故人との最後の別れを迎える大切な一日です。
慣れない儀式や流れの中で、「何が起こるのか」「何をすればよいのか」と不安を感じる方も少なくありません。事前に流れや心構えを知っておくだけで、当日の気持ちはずいぶん落ち着くものです。
ここでは、葬儀・告別式の日に行われることを時系列でやさしく整理しながら、ご家族が知っておきたい大切なポイントを、想送庵カノンの視点でお伝えします。

「葬儀」という言葉は、実は二つの意味から成り立っています。
つまり葬儀とは、宗教的に故人を送り出す儀式であると同時に、故人の死を社会に知らせ、ゆかりのある方々とともに別れを惜しむ場でもあります。一日の中に、二つの大切な意味が織り込まれているのです。
一般的な葬儀・告別式は、おおむね次のような流れで進みます。
地域や宗教・宗派、式場の都合によって多少の違いはありますが、概ねこのような流れで一日が進みます。「次に何があるのか」が頭に入っているだけでも、心の準備がしやすくなります。
葬儀の日は、進行や案内などを葬儀社のスタッフがサポートします。
そのため、ご家族は「すべてを自分たちで気を配らなければならない」と気負う必要はありません。むしろ、故人との時間を大切にすることが何より大切です。
悲しみやつらさを我慢しすぎず、涙が出るときは無理に抑えず、自然な気持ちで過ごしていただいて大丈夫です。「立派にふるまわなければ」と思いすぎず、ご自身の感情に正直でいてください。
葬儀で多くの方が悩まれるのが、喪主挨拶です。
しかし、立派な文章を用意しようとしたり、うまくまとめようとする必要はありません。参列者は、上手な挨拶を期待して集まっているわけではないのです。
喪主挨拶で大切なのは、次のような正直な気持ちを言葉にすることです。
飾らない言葉のほうが、参列者の心にも深く届くものです。どうしても言葉が見つからないときは、葬儀社スタッフに相談すると、よいアドバイスを受けられるでしょう。
「お花入れ」は、棺の中に花や思い出の品を手向けながら、故人と最後のお別れをする時間です。
このあと棺の蓋が閉められると、基本的には再び開けられることはありません。そのまま火葬炉へと納められていきます。
お花入れの意味をご存じないまま、なんとなく花を入れて、「あとでもう一度しっかりお顔を見ようと思っていたのに……」と後悔される方もいらっしゃいます。
お花入れの際には、どうかご自身のペースで、故人のお顔を目に焼き付けるように、しっかりと対面してさしあげてください。
火葬の後に行われる「収骨(お骨あげ)」は、多くのご遺族にとって、最も悲しい瞬間のひとつです。
頼りがいのあった方、笑顔の素敵だった方、自分を抱き上げてくれた方が、小さな骨壺に収まる姿を目にすることで、「亡くなった」という現実を改めて強く感じられる時間でもあります。
しかし、骨となった故人を抱きしめることは、その死を少しずつ受け入れていくための、大切な行為でもあります。
災害などで遺骨が見つからない場合、ご遺族が長く死を受け入れられないことがあるとも言われています。収骨という時間は、悲しみの中にも大きな意味を持つ儀式なのです。そして、故人が姿を変えはしても、我が家に帰るための方法であると、想送庵カノンは考えています。
葬儀・告別式が終わると、長い一日が終わります。けれども、それですぐに気持ちが落ち着くわけではありません。
葬儀の後には、次のような心や体の変化が起こることがあります。
これらは決して珍しいことではなく、大切な人を失ったときの自然な反応です。
しばらくの間は無理をせず、食事や睡眠も含めて、ご自身をいたわるように過ごしてください。
ご家族に心配な方がいらっしゃる場合は、普段より少し頻繁に様子を見て、声をかけてあげましょう。大丈夫?と尋ねるのではなく、お食事は食べれてる?昨夜は眠れた?など具体的な声掛けが大切です。
葬儀が終わっても、まだ行わなければならないことがあります。代表的なものは次のとおりです。
すべてを一人で抱え込まず、家族や親族、専門家など、頼れる人を見つけて「頼る」ことが大切です。
生活が大きく変化するときには、誰であってもひとりで乗り切れることはないものです。どうか素直に、周りの方を頼ってください。
葬儀は宗教的に故人を送り出す儀式、告別式は参列者がお別れをする場という意味があります。ただ実際には、一連の流れとしてまとめて行われることが多く、ご家族としてはひと続きの儀礼として受けとめていただいて差し支えありません。
進行や案内は葬儀社がサポートしますので、すべてを自分たちで抱える必要はありません。無理に動き回るよりも、故人との時間を大切にすることが一番です。わからないことはその都度スタッフに尋ねましょう。
完璧に準備する必要はありません。上手に話すことよりも、感謝の気持ちや故人への思いを、自分の言葉で素直に伝えることのほうが大切です。短くても、心のこもった言葉は必ず参列者に届きます。もちろん、故人様にも届くと思います。
お花入れは、故人のお顔をしっかり見られる最後の時間になることがほとんどです。あとから「もっと顔を見ておけばよかった」と後悔しないよう、ご自身のペースで、ゆっくりとお別れの時間を過ごしてください。
とても自然なことです。涙が出たり、眠れなかったり、食欲がなくなったりするのは珍しくありません。無理をせず、自分のペースで過ごし、つらいときは周りの方を頼ることも大切な選択です。
葬儀・告別式の日は、悲しみの中でも慌ただしく過ぎていきます。けれどもその一日は、故人との最後の大切な時間でもあります。
「もっとこうしておけばよかった」と後悔することがないよう、進行は葬儀社に任せて、故人との別れの時間をどうぞ大切に過ごしてください。
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あなたを忘れない株式会社
代表取締役 三村 麻子(みむら あさこ)
<想送庵カノン(滞在型安置施設)の運営>
故人と家族が「最後に過ごす時間を大切にする」セレモニーホール
<専門学校>
東京ホスピタリティ・アカデミー
葬祭ディレクター学科 講師
<供養コンシェルジュ>
供養コンシェルジュ協会 理事/講師
<看取りサポートのパイオニア>
高齢者を支える家族に
「疲れない介護」「家族が幸せになる看取りと葬送」を提案。
【看取りの水先案内人として幅広く活動】
家族に深く寄り添う相談スタイルで、
生前のご相談から、お見送りのあとのグリーフケアまで
多数の相談実績と活動歴を持つ終活の専門家。
2004年に葬儀式場の運営に携わって以来、
葬送の現場に立ち続けている。
2019年には、安置と面会に重きを置いた施設として
想送庵カノンを開設。
<サポート内容>
生前整理、介護、葬儀、供養、遺品整理、グリーフケア
<著書>
・初めて喪主になる人のための親を心から見送る葬儀ガイド
・親が死んだ5分後にあなたがしなければならないこと
・離れて暮らす親と上手に付き合うための本
・親には一人暮らしをさせなさい
・親の老後に寄り添うために知っておきたいこと
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