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監修:三村 麻子(あなたを忘れない株式会社 代表取締役)
大切な方が亡くなるとき、ご遺族は大きな悲しみのただなかで、同時に数多くの手続きを進めなければなりません。
「ご逝去後は休む暇がない」という声をよく耳にしますが、やるべきことを一度に全部考えてしまうと、心身ともに疲れてしまいます。大切なのは、「今日できることを今日する」という姿勢です。
ここでは、臨終の日に起こることと、ご家族がしなければならないことを、想送庵カノンの視点でやさしく整理します。なお、本記事の内容は、弊社代表・三村麻子が2014年に出版した著書『親が死んだ5分後にあなたがしなければならないこと』にも詳しくまとめられています。

「危篤」の連絡を受けたら、できるかぎり落ち着いて行動することを心がけてください。
在宅看取りや、自宅で容体が急変した場合は、次のようにしてください。
ご遺体を動かしてしまうと、検案や死亡診断書の作成に影響が出ることがあります。落ち着いて医師の到着を待ってください。
息を引き取るそのときは、ほかのことは考えず、看取りに集中して下さい。
「命」や「別れ」をやさしく学ぶ貴重な機会になります。
一方で、臨終に立ち会えなかったとしても、ご自身を責めないでください。
あなたが無理をして事故を起こすことや、気が動転するあまり体調を崩してしまうことは、決して故人の望むことではありません。「間に合わなかった」と感じるときも、臨終は一瞬ですが、看取りは長い時間がかかります。それまでに積み重ねてきた時間が大切なのです。
病院で看取った場合、看護師がご遺体の処置(挿管の除去、止血、エンゼルケア)を行います。所要時間は20〜30分ほどで、この間にご家族は次のような連絡を進めておきましょう。
霊安室の使い方には、いくつか知っておきたいポイントがあります。
「葬儀社をすぐに決めなくては」と気負わず、まずはご遺体の安置場所まで搬送する、という考え方で大丈夫です。
搬送と葬儀は別の会社に依頼してもよい
ご逝去後のご遺体搬送では、移動中に体液が流出する場合などもあるため、専門業者へ依頼するほうが安心です。
ここで知っておいていただきたいのは、ご自宅に安置する場合に限り、「搬送」と「葬儀」を別々の会社へ依頼できるという点です。多くの安置施設が「葬儀社を通さないと利用できない」という仕組みになっているためで、自宅安置の場合のみ選択肢が広がります。
また、搬送を依頼する際には、必ずドライアイスを装着してもらうことが重要です。適切に冷却されていれば、ご遺体の状態を心配することなく、次の段取りを決めるまでにおよそ20時間ほどの余裕が生まれます。
一方、想送庵カノンでは一般の方からのご相談をお受けしており、ご遺体のケアを十分に行ったうえで、安置後2〜3日かけて葬儀社を選ぶことが可能です。慌てて決める必要がなく、落ち着いて検討していただけます。
連絡をする際には、はっきりと「搬送だけをお願いします」と伝えましょう。
もし渋い反応を示されたり、葬儀まで強く勧めてくる業者であれば、その後も依頼しないほうが安心です。気持ちが追いつかない時期こそ、無理に押し進めようとする相手から距離をとる勇気が必要です。
葬儀までの間、ご遺体を一時的にお守りすることを「安置」といいます。選択肢は大きく分けて、自宅安置と施設安置の2つです。
最近は住宅事情などから、自宅以外の安置施設を利用するケースが増えています。ただし、安置施設は多くが葬儀社を通さなければ利用できないため、結果的に「搬送と葬儀を同じ会社に依頼する」流れになりやすい点には注意が必要です。
安置施設を検討するときは、たとえば次のような点を確認してみてください。
想送庵カノンは、これらの条件を満たした滞在型の安置施設です。「安置は想送庵カノンで」とあらかじめご指定くださるご家族も、少しずつ増えてきています。
大切な方をご自宅で安置する場合、まず意識していただきたいのは「温度の管理」です。
ご遺体は時間の経過とともに少しずつ変化していきます。腐敗をできるだけ抑えるためには、ドライアイスでの冷却が欠かせません。通常は葬儀社がドライアイスを準備し、腹部を中心に当てて冷やします。これは、体内の菌の働きを抑える大切な処置です。
ただし、ドライアイスだけでは室温まで下げることはできません。季節ごとの工夫が必要になります。
またご家族のお気持ちとしては、お体のそばにできるだけ寄り添いたいと思われるのは自然なことです。けれども、故人と同じ部屋でお休みになるのは避けてください。ドライアイスが気化すると二酸化炭素が床付近にたまり、知らないうちに中毒を起こす危険があります。納棺前は特にこのリスクが高いため、安全を第一にお過ごしください。
生きている人間は、皮膚が乾燥しても体の内側から水分が補われますが、ご遺体にはその働きがありません。そのため、時間が経つと唇やまぶた、まつ毛の生え際、耳や首まわりなどが少しずつ乾燥していきます。
葬儀まで少しでもきれいなお姿を保っていただくために、こうした乾燥しやすい部分にオイルやクリームを薄く塗り、やさしく保湿してあげてください。ほんのひと手間ではありますが、ご遺体をきれいにお守りすることにつながります。
温度と保湿に少し気を配るだけで、ご自宅でも安心して安置の時間を過ごすことができます。大切な方と一緒に過ごせるわずかな時間を、できるだけ穏やかにお守りください。
臨終の日に必ず確認しておきたいのが、死亡診断書(または死体検案書)です。これは死亡届と一体になっており、火葬や埋葬の許可を得るための最初の書類になります。
原本は役所に提出するため、記入後は提出前に必ずコピーを数部とっておきましょう。
生命保険・銀行口座の解約などでは、原本を求められるので、まとめて死亡診断書を病院に請求します。しかし、手続きによってはコピーで済ませられる場合もあるためです。
死亡届の提出期限は、死亡を知った日から7日以内です。期限はあるものの、臨終当日に慌てて提出する必要はありません。心が少し落ち着いた段階で、葬儀社のサポートを受けながら手続きを進めていただいて大丈夫です。
病院や施設であれば、看護師がご遺体の処置を行う間に親族や関係者への連絡を進めるのが一般的です。その後、ご遺体の搬送と安置の手配を進めていきます。
必ずしも決める必要はありません。まずは「搬送だけ」を依頼して安置を整え、落ち着いてから葬儀社を改めて検討する、という選び方も可能です。
温度管理と保湿が大切です。室温を低く保ち、ドライアイスで冷却しながら、唇や目元など乾燥しやすい部分にクリームで保湿を行うと、お顔をきれいに保ちやすくなります。
冷蔵設備の有無、ご遺体への接し方、面会のしやすさなどを確認することが大切です。ご家族がどのように過ごしたいかに合わせて、施設安置・自宅安置を選んでいきましょう。
役所への提出が必要な大切な書類です。提出前に必ずコピーを数部とっておくと、その後の保険や年金などの手続きでスムーズに対応できます。
以上が、臨終の日に起こることと、ご家族が対応していく流れです。
ここまでできたら、残りのことは明日に回して構いません。食べられるときに食べ、眠れるときに眠り、ふだん我慢している甘いものも遠慮せず口にしてください。これから続く日々を乗り切るためには、ご遺族ご自身の健康こそが何よりも大切です。
死亡届の提出期限には7日あります。どうかご家族のペースで、ゆっくりと考えていきましょう。
お急ぎの方、ご依頼の方はお電話ください(24時間365日 対応)
あなたを忘れない株式会社
代表取締役 三村 麻子(みむら あさこ)
<想送庵カノン(滞在型安置施設)の運営>
故人と家族が「最後に過ごす時間を大切にする」セレモニーホール
<専門学校>
東京ホスピタリティ・アカデミー
葬祭ディレクター学科 講師
<供養コンシェルジュ>
供養コンシェルジュ協会 理事/講師
<看取りサポートのパイオニア>
高齢者を支える家族に
「疲れない介護」「家族が幸せになる看取りと葬送」を提案。
【看取りの水先案内人として幅広く活動】
家族に深く寄り添う相談スタイルで、
生前のご相談から、お見送りのあとのグリーフケアまで
多数の相談実績と活動歴を持つ終活の専門家。
2004年に葬儀式場の運営に携わって以来、
葬送の現場に立ち続けている。
2019年には、安置と面会に重きを置いた施設として
想送庵カノンを開設。
<サポート内容>
生前整理、介護、葬儀、供養、遺品整理、グリーフケア
<著書>
・初めて喪主になる人のための親を心から見送る葬儀ガイド
・親が死んだ5分後にあなたがしなければならないこと
・離れて暮らす親と上手に付き合うための本
・親には一人暮らしをさせなさい
・親の老後に寄り添うために知っておきたいこと
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