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監修:三村 麻子(あなたを忘れない株式会社 代表取締役)
ご遺体ケアには、清拭や冷却、死化粧、湯灌などさまざまなものがあります。
その中でも、比較的知られていないのが「エンバーミング」です。費用も高額で、すべての葬儀で行われるものではありません。
一方で、次の場合には、大きな意味を持つ処置でもあります。
・海外への搬送が必要な場合
・火葬まで長期間かかる場合
・ご遺体の状態をできるだけ安定して保ちたい場合
今回は、エンバーミングとは何か、どのような場合に選択されるのかを解説します。

エンバーミングとは、ご遺体に防腐処置を施し、長期間にわたって状態を保つための技術です。人体の血管を利用して防腐剤を循環させることで、腐敗の進行を大幅に抑えます。
通常のご遺体ケアでは、ドライアイスによる冷却によって変化の進行を遅らせます。
一方、エンバーミングは体内から処置を行うため、ドライアイスに頼らず一定期間ご遺体の状態を保つことができます。
専門施設で専門資格を持つ技術者によって施される処置であり、一般的な死化粧や湯灌とは性質が異なります。
エンバーミングの最大の目的は、ご遺体の長期保全です。
例えば、次の場合には、通常のドライアイスによる冷却だけでは十分ではないことがあります。
・海外から日本へ搬送する
・日本から海外へ搬送する
・火葬まで長期間(概ね10日以上)待機しなければならない
特に海外輸送では、国や航空会社の規定によってエンバーミングが求められる場合があります。そのため、海外との移動を伴うケースでは、事実上必須となることがほとんどです。
エンバーミングは通常、葬儀プランには含まれていません。オプションサービスとして追加する形式が一般的です。
費用は地域や状況によって異なりますが、基本料金で15万円〜20万円程度が一般的な目安です。ご遺体の状態や搬送条件によって追加費用が発生することもあります。
決して安価な処置ではありませんが、長期間の保全が必要な場合には重要な選択肢となります。
葬儀社にエンバーミングを提案されたら、以下の状況に当てはまるかを考えてみましょう。
地域や時期によっては、火葬までに1週間以上かかることがあります。特に大型連休や冬季など、火葬場の混雑によって待機期間が長くなり、10日以上になることもあります。
そのような場合、ご遺体の状態を安定して保つ方法としてエンバーミングが検討されます。
海外で亡くなった方を日本へお連れする場合や、日本から海外へ搬送する場合です。輸送日数や各国の規定を考慮すると、エンバーミングが必要となるケースがあります。
ご家族の中には、「故人さまのお身体にドライアイスを当て続けることがつらい」と感じられる方もいらっしゃいます。
もちろん、ドライアイスは故人さまを守るために必要な処置です。しかし、感情的に受け入れがたいと感じる方がおられることも事実です。
エンバーミングはそうしたご家族にとって、一つの選択肢になることがあります。
エンバーミングは万能な技術ではありません。ご遺体の状態や損傷の程度によっては、処置が難しい場合があります。また、搬送など日程によって対応できないケースもあります。
そのため、検討される場合はできるだけ早い段階で葬儀社と相談することが大切です。
エンバーミングは、すべての方に必要なご遺体ケアではありません。多くの場合は、ドライアイスによる冷却で十分にお別れの時間を過ごすことができます。
一方で、
・火葬まで長期間かかる
・海外輸送が必要
・ご家族の精神的負担を軽減したい
という事情がある場合には、大きな価値を持つ処置です。
想送庵カノンでは、エンバーミングを「自由に選べるオプション」としてではなく、長期間の保全が必要な場合の専門的な選択肢として、必要な場合は行うべき処置と考えています。
一定期間はドライアイスなしでもご遺体の状態を保つことが可能です。ただし運用方法は施設や状況によって異なります。
いいえ。多くの葬儀ではドライアイスによる冷却で対応されています。
国や航空会社の規定によって必要となる場合が多いです。
一般的には15万円〜20万円程度が目安です。
ご遺体の状態や損傷状況などによっては実施が難しい場合があります。
エンバーミングは、ご遺体の血管を利用して行う防腐処置です。ドライアイスによる冷却とは異なり、長期間にわたってご遺体の状態を保つことを目的としています。
そのため、
・海外輸送
・長期間の安置
・特別な事情による保全
などの場合に選ばれることがあります。すべての方に必要な処置ではありませんが、状況によってはご家族にとって大きな助けとなる選択肢です。
ご事情に応じて、葬儀社にご相談ください。想送庵カノンでも、ご遺体ケアやご安置・ご面会のご相談を承っております。
本シリーズ「想送庵カノン ご遺体ケアシリーズ(全5回)」は以下の記事で構成されています。あわせてご覧ください。
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あなたを忘れない株式会社
代表取締役 三村 麻子(みむら あさこ)
<想送庵カノン(滞在型安置施設)の運営>
故人と家族が「最後に過ごす時間を大切にする」セレモニーホール
<専門学校>
東京ホスピタリティ・アカデミー
葬祭ディレクター学科 講師
<供養コンシェルジュ>
供養コンシェルジュ協会 理事/講師
<看取りサポートのパイオニア>
高齢者を支える家族に
「疲れない介護」「家族が幸せになる看取りと葬送」を提案。
【看取りの水先案内人として幅広く活動】
家族に深く寄り添う相談スタイルで、
生前のご相談から、お見送りのあとのグリーフケアまで
多数の相談実績と活動歴を持つ終活の専門家。
2004年に葬儀式場の運営に携わって以来、
葬送の現場に立ち続けている。
2019年には、安置と面会に重きを置いた施設として
想送庵カノンを開設。
<サポート内容>
生前整理、介護、葬儀、供養、遺品整理、グリーフケア
<著書>
・初めて喪主になる人のための親を心から見送る葬儀ガイド
・親が死んだ5分後にあなたがしなければならないこと
・離れて暮らす親と上手に付き合うための本
・親には一人暮らしをさせなさい
・親の老後に寄り添うために知っておきたいこと
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