無宗教のお葬式とは?決まった流れがない葬儀で何をするかの考え方

無宗教のお葬式とは 決まった流れがない葬儀で何をするかの考え方|想送庵カノン

監修:三村 麻子(あなたを忘れない株式会社 代表取締役)

「お経のないお葬式で、私たちは何をして過ごせばよいのだろう」。無宗教のお葬式を考え始めた方が、最初に立ち止まるのがこの問いです。決まった流れがないと聞くと、自由である反面、手がかりが何もないように感じられるかもしれません。

無宗教のお葬式とは、特定の宗教や宗派の儀礼を行わずに故人さまをお見送りする葬儀形式です。僧侶による読経や焼香を中心とした進行ではなく、故人さまへの手紙の朗読や献花、思い出の映像上映、音楽演奏などを取り入れながら、お別れの時間を過ごします。

流れが決まっていないことは、不安の種ではなく、「何をするか」を自分たちで選べるということです。
この記事では、「無宗教のお葬式で実際に何をするのか」という考え方と過ごし方を、東京都葛飾区の滞在型安置施設 想送庵カノンがご説明します。

目次

無宗教のお葬式とは|特定の宗教儀礼を行わない葬儀形式

宗教儀礼の代わりにお別れの時間を真ん中に置く

無宗教のお葬式に、省略や手抜きという意味はありません。読経や戒名、焼香といった宗教的な儀礼を行わない代わりに、その時間をご家族なりのお別れにあてる、という組み立て方をします。

形式の自由度が高く、故人さまの人柄や趣味、歩まれた人生を反映しやすいこと。それが、この葬儀形式のいちばんの特徴です。

「宗教にこだわりがない」「自分たちらしく送りたい」という選び方

近年は「宗教にこだわりがない」「自分たちらしい形で送りたい」という考えから、無宗教式を選ぶ方が増えています。ふだんの暮らしで特定の宗教とのお付き合いがなく、お葬式のときだけ儀礼に沿うことに、かえって距離を感じる。そうした感覚は、決して特別なものではなくなりました。

無宗教のお葬式は、信仰を否定する選択ではなく、ご自身とご家族の実感に沿った送り方を選ぶという考え方です。

故人さまを偲び感謝を伝える気持ちは変わらない

形式がどれほど自由でも、お葬式の芯にあるものは変わりません。無宗教式は宗教儀礼を行わない葬儀ではありますが、故人さまを偲び、感謝を伝える気持ちは他の葬儀と変わらないのです。むしろ、その想いを決まった型に頼らず、自由な形で表現できるお見送りの方法の一つです。

「きちんとしたお葬式にならないのではないか」という心配は、この一点に立ち返ると、少しずつ小さくなっていきます。

決まった流れがない葬儀で何をするか|4つの過ごし方

無宗教のお葬式で取り入れられることが多いのは、次の4つです。すべてを行う必要はなく、どれか一つだけでも、組み合わせても構いません。

故人さまへの手紙を朗読する

伝えそびれた感謝や、言葉にしてこなかった想いを手紙にして、故人さまの前で読み上げます。書く時間そのものが、ご自身の気持ちを整理する時間にもなります。上手に読む必要はありません。途中で言葉に詰まっても、その沈黙ごと故人さまへの想いです。

献花で一人ひとりがお別れを伝える

参列される方が一人ずつ花を手向け、故人さまと向き合う時間です。焼香に代わるお別れの作法として取り入れられることが多く、宗教を問わず、どなたにも戸惑いなくご参加いただけます。

思い出の映像や写真をともに眺める

生前のお写真や映像を映しながら、その場にいる皆さまで思い出を分かち合います。「このときはこうだったね」と自然に会話が生まれ、涙だけでなく、笑顔もまじる時間になります。故人さまの歩まれた人生を、参列された方それぞれの記憶と重ね合わせるひとときです。

音楽で故人さまらしい時間をつくる

お好きだった曲を流したり、演奏を取り入れたりして、故人さまらしさを表現します。言葉にしにくい想いも、音楽となら分かち合えることがあります。どの曲にするかをご家族で相談する時間も、すでにお別れの一部です。

何もしなくてもそばで過ごす時間はお別れになる

「何かを用意しなければ」と気負う必要はありません。想送庵カノンでは、宗教儀礼によらないお見送りのなかで、特別な催しをせず、ただ故人さまのそばで過ごされたご家族を数多くお迎えしてきました。実際の3組の事例をご紹介します。

枕元にコーヒーを供えて傍で本を開いた母と娘の時間

お母さまを直葬で見送られた恵子さま(仮名)は、枕元に生前お好きだったコーヒーを供え、傍らで静かに本を開いて過ごされました。「こんな普通の時間を母と過ごしたかった」という言葉のとおり、儀式ではない、ふだんどおりの時間がそのままお別れになりました。お気に入りだったサーモンピンクのブラウススーツへのお着替えも、ご家族の願いから生まれた、この日だけのお見送りのかたちです。

思い出を語り合って過ごされたご姉妹の27時間

お母さまを真ん中に囲んで思い出を語り合い、27時間を水入らずで過ごされたご姉妹もいらっしゃいます。お部屋の外まで聞こえてきたのは、温かな笑い声でした。「泣いたり笑ったり、本当に忙しい時間でした」と振り返られたように、決まった式次第がなくても、お別れの時間は自然と満ちていきます。

毎日のご面会とお花入れで惜しまれたお別れ

幼なじみのご友人を福祉葬で見送られた愛子さま(仮名)は、毎日欠かさずご面会に足を運ばれ、ご出棺の前には心を込めてお花入れをなさいました。会いに行くこと、花を手向けること。その繰り返しが、そのままお別れの営みになりました。

フリースタイル葬との違い|形式の呼び方とつくり方の名前

無宗教のお葬式は世間一般の葬儀形式の呼び方

無宗教のお葬式は、想送庵カノンだけの言葉ではなく、宗教儀礼を行わない葬儀を指す一般的な呼び方です。「宗教儀礼を行うかどうか」という一点で区切られた、いわば世間の分類の言葉です。

フリースタイル葬は想送庵カノンがご提案するお見送りのかたち

フリースタイル葬とは、従来の葬儀の形にとらわれず、故人さまらしさやご家族の想いを大切にした自由なお見送りです。想送庵カノンでは、これまでにティーパーティ形式のお別れや、フラメンコ、バイオリン演奏、歌、落語などを取り入れたお見送りを行ってきました。どれも「変わった演出」を目的としたものではなく、「その人らしいお別れとは何か」をご家族と一緒に考えながらつくり上げる、想送庵カノンのお見送りのかたちです。

同じものではなく重ねて選べる関係

両者は似ているようで、指しているものが違います。無宗教のお葬式が「宗教儀礼を行わない」という形式の呼び方であるのに対し、フリースタイル葬は「どう作り上げるか」という姿勢の名前です。ですから「無宗教のお葬式=フリースタイル葬」ではありません。

無宗教の形式を選び、その中身を故人さまらしく整えていく。そのようなお見送りは、フリースタイル葬の考え方とも重なり合います。

想送庵カノンで過ごす無宗教のお見送り

宗教宗派を問わない滞在型の安置施設

想送庵カノンは、宗教宗派を問わずご利用いただける滞在型の安置施設です。特定の宗教の設えを前提としていないため、無宗教のお見送りでも、故人さまとご家族に合わせた過ごし方を組み立てやすい環境です。ご来館・ご面会は10:00〜20:00の間で承っており、お部屋で故人さまとゆっくりお過ごしいただけます。

火葬までの日々をお別れの時間として過ごせる

決まった式次第がない分、無宗教のお見送りでは「いつ、何をするか」をご家族のペースで決められます。コーヒーを供える。思い出を語り合う。毎日会いに行く。式場での一度きりのお別れではなく、火葬までの日々そのものをお別れの時間にできることが、滞在型の施設で過ごす無宗教のお見送りの持ち味です。

お体のケアやお着替えもお手伝いします

お別れの時間を穏やかに過ごしていただくために、納棺スタッフによるお体のケアや、お気に入りのお洋服へのお着替えもお手伝いしています。ご紹介した恵子さまの事例でも、丁寧なケアとお着替えを経て、お母さまは本来のお姿を取り戻されました。何をするかだけでなく、どのようなお姿で送るかも、無宗教のお見送りで選べることの一つです。

補足|無宗教のお葬式を考えるときに気をつけたいこと

菩提寺とのお付き合いがある場合は事前の相談を

先祖代々のお墓が菩提寺にある場合、宗教儀礼を行わないお見送りをすると、のちの納骨や法要の場面で調整が必要になることがあります。お見送りの形を決める前に、一度お話をしておかれると安心です。

ご親族への伝え方を考えておく

お葬式には読経があるものと考えていらっしゃるご親族には、無宗教のお見送りが戸惑いをもって受け止められることもあります。「何をしないか」ではなく、手紙や献花、思い出の時間など「何をするか」をあわせてお伝えすると、想いが伝わりやすくなります。

何をするか迷ったら一人で決めなくてよい

決まった流れがないからこそ、「これでよいのだろうか」と迷われるのは自然なことです。想送庵カノンでは事前のご相談を承っており、故人さまのお人柄やご家族のご希望をお伺いしながら、過ごし方を一緒に考えることができます。

三村 麻子

迷った時は、想送庵カノンへお気軽にお問い合わせください。

よくあるご質問(FAQ)

無宗教のお葬式では何をすればよいですか?

決まった流れはありませんが、故人さまへの手紙の朗読や献花、思い出の映像上映、音楽演奏などを取り入れる方が多くいらっしゃいます。特別な催しをせず、故人さまのそばでゆっくり過ごすだけでも、十分なお別れの時間になります。故人さまのお人柄に合わせて、ご家族で自由にお選びいただけます。

無宗教のお葬式とフリースタイル葬は同じものですか?

同じものではありません。無宗教のお葬式は、宗教儀礼を行わない葬儀を指す一般的な形式の呼び方です。フリースタイル葬は、「その人らしいお別れとは何か」をご家族と一緒に考えながらつくり上げる、想送庵カノンがご提案するお見送りのかたちで、形式の区分ではありません。

読経も戒名もなくてきちんとしたお別れになりますか?

はい。無宗教のお葬式は宗教儀礼を行わない葬儀ではありますが、故人さまを偲び、感謝を伝える気持ちは他の葬儀と変わりません。むしろ、その想いを自由な形で表現できるお見送りの方法の一つです。形式の簡素さとお別れの深さは別のものだと、想送庵カノンは考えています。

菩提寺がある場合でも無宗教のお葬式を選べますか?

選べますが、のちの納骨や法要に関わるため、菩提寺とのお付き合いがあるご家庭は事前に相談しておかれることをおすすめします。想送庵カノンは宗教宗派を問わずご利用いただけますので、儀礼のあるお見送りにも、無宗教のお見送りにも対応しています。

想送庵カノンで無宗教のお葬式の相談はできますか?

はい、承っております。ご逝去後のご相談はもちろん、「まだ何も決まっていない」という段階の事前のご相談もお受けしています。お電話でのご相談は24時間365日承っております。

まとめ|決まった流れがないことは選べるということ

  • 無宗教のお葬式とは、特定の宗教や宗派の儀礼を行わずに故人さまをお見送りする葬儀形式です
  • 手紙の朗読・献花・思い出の映像上映・音楽演奏など、過ごし方は自由に選べます
  • 特別な催しをせず、そばで過ごす時間そのものをお別れにすることもできます
  • 故人さまを偲び、感謝を伝える気持ちは、他の葬儀と何も変わりません
  • フリースタイル葬は形式の区分ではなく、想送庵カノンがご提案するお見送りのかたちです

決まった流れがないことを、心細く感じる必要はありません。それは、故人さまのために何をするかを、ご家族が自分たちの手で選べるということです。そして何を選んでも、あるいは何もしなくても、故人さまを想う気持ちの重さは変わらないと、想送庵カノンは考えています。

想送庵カノン(東京都葛飾区立石)は、宗教宗派を問わずご利用いただける滞在型の安置施設です。無宗教のお見送りをお考えの方も、まだ形の決まっていない方も、事前のご相談を承っております。

三村 麻子

無宗教のお見送りをお考えの方の、葬儀の日までの時間づくりをお手伝いします。お電話またはお問い合わせフォームから、どうぞお気軽にご相談ください。

ご相談はお電話( 0120-717-372 無料)
またはお問い合わせフォームからどうぞ

お急ぎの方、ご依頼の方はお電話ください(24時間365日 対応)

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この記事の監修者

三村 麻子のアバター 三村 麻子 看取りの水先案内人

あなたを忘れない株式会社
代表取締役 三村 麻子(みむら あさこ)

<想送庵カノン(滞在型安置施設)の運営>
故人と家族が「最後に過ごす時間を大切にする」セレモニーホール

<専門学校>
東京ホスピタリティ・アカデミー
葬祭ディレクター学科 講師

<供養コンシェルジュ>
供養コンシェルジュ協会 理事/講師

<看取りサポートのパイオニア>
高齢者を支える家族に
「疲れない介護」「家族が幸せになる看取りと葬送」を提案。

【看取りの水先案内人として幅広く活動】
家族に深く寄り添う相談スタイルで、
生前のご相談から、お見送りのあとのグリーフケアまで
多数の相談実績と活動歴を持つ終活の専門家。

2004年に葬儀式場の運営に携わって以来、
葬送の現場に立ち続けている。
2019年には、安置と面会に重きを置いた施設として
想送庵カノンを開設。

<サポート内容>
生前整理、介護、葬儀、供養、遺品整理、グリーフケア

<著書>
・初めて喪主になる人のための親を心から見送る葬儀ガイド
・親が死んだ5分後にあなたがしなければならないこと
・離れて暮らす親と上手に付き合うための本
・親には一人暮らしをさせなさい
・親の老後に寄り添うために知っておきたいこと

監修者のプロフィールを見る

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